数学勉強法について

数学勉強方法について

一般的な数学勉強法

まず使用する教材(教科書)ですが、学校で数学を習っている場合はその教科書を使うのが最も良いと思います。数学の勉強方法として進めたいのは授業の予習をすることです。教科書の内容を授 業の前に読んでおいて、問題も解いておきます。授業でその解答が正しいかどうかを確認します。教科書の解説文には難しい説明が書いてある場合もありますが、わからないところは授業中に質問 すればよいのです。先生の解説が教科書通りの時はノートにメモしなくても良いですが、教科書以外の説明をされた時はノートにメモをしておきます。これが学校で数学を習っている時の最も効率的な勉強方法です。

学校を卒業された等の理由で現在学校に行っていない方の場合は、勉強する目的によって教科書を選ぶ必要があります。学校で習った数学を復習する場合は、学校で習った時の教科書を勉強し直すのが良いと思いますが、難しい場合は市販の参考書やこのホームページにある基礎数学ワークブックを参考にされるのも良いと思います。

理工系の専門書で使われている数学を理解したい方は、「応用数学」 「物理数学」 「工業数学」 「電気数学」 「化学数学」等専門の名前の付いたタイトルの本を選べば一冊で済みます。ただしそのような本は専門に必要な数学を全て網羅してあり、丁寧な解説は期待できません。丁寧な解説が必要なときは各分野ごとに本を探すしかありません。基礎的な範囲では基礎数学ワークブックの番外編として解説したものがあります。電磁気学や流体力学で使われる数学は「ベクトル解析」であり、通信工学で使われる数学として「フーリエ級数」があります。統計処理で使われている数学を理解したい方は、基礎数学ワークブックの番外編として「確率」 「データの関数近似」があります。これらの番外編は、より高度な教科書を読むための良い練習になると思います。

問題を解く方法

最も有効な方法は紙に書くことです。これは小学生が算数を勉強する場合でも、数学者が難しい問題を考える場合でも同じです。問題がわからなければ、問題を100回紙に写す。それでもわからなければ1000回紙に写す。そうすることで問題の情報が脳に刻み込まれます。問題が解けるときは、脳に記憶された数字・数式などの情報の間に「問題を解く関係(式)」がわかった時です。おそらく記憶された情報の間に新しい「神経回路」ができるのでしょう。そのためには脳に記憶された数字・数式などが「ある存在感」を持って鮮明にイメージできなくてはなりません。そのイメージは数字・数式・図形などを何回も手で書くことによって得られます。

数学の勉強に最も適している文房具は「紙」と「鉛筆」です。普通の文章などはワープロを使っても良いでしょうが、数学の勉強には向きません。数字・数式・図形などを実際に手で描くことが重要です。

基礎数学ワークブックの使い方

高知工科大学では毎年新しい基礎数学ワークブックを発行していて、高知工科大学売店 (アクセス) で販売しています。それを入手できない方は、このホームページからダウンロードして下さい。一冊 (50ページ) が約700KB程度です。実際に勉強するときはそのファイルをプリンターで印刷してから勉強して下さい。最新のプリンターですと一冊約8分ぐらいで印刷できます。なおバージョン5以前の古い Adobe Acrobat Reader で基礎数学ワークブックのPDFファイルを見ると文字化けして見えることがありますので、バージョン6以後のAdobe Reader を使用して下さい。